お年寄りや障害者、ケガをした方や妊産婦など、歩行や体勢保持に不安のある方にとって、自宅への手すりの設置は、自立した生活を送るための重要なサポートとなります。
手すりを取り付けることで、階段や廊下、トイレ、浴室など、家の中の様々な場所で転倒や落下などのリスクを低減し、安心・安全な暮らしを実現することができます。
手すりの効果
- 転倒・落下の防止: 手すりを使って体を支えることで、段差の昇降や移動時の転倒や落下を防ぎます。
- 歩行の補助: 手すりをつかむことで、歩行時の体勢を安定させ、転倒のリスクを低減します。
- 立ち座りの補助: 手すりを使って体を支えることで、立ち座りが楽になり、膝や腰への負担を軽減します。
- 生活動線の確保: 手すりがあれば、狭い場所でも安全に移動することができ、生活動線の確保に役立ちます。
手すりの設置場所
手すりは、転倒や落下のリスクが高い場所に設置することが重要です。
- 階段: 段差の両側と踊り場に設置します。
- 廊下: 壁に沿って設置します。
- トイレ: 便器の周辺と立ち上がり部に設置します。
- 浴室: 浴槽の縁とシャワーブース内に設置します。
手すりの選び方
手すりを選ぶ際には、以下の点に注意する必要があります。
- 利用者の体格: 利用者の身長や体重に合ったものを選びます。
- 設置場所: 設置場所の広さや壁の材質に合ったものを選びます。
- 機能: 必要な機能 (折りたたみ式、介護用など) を備えたものを選びます。
- デザイン: インテリアに合ったデザインのものを選びます。
手すりは、お年寄りや障害者、ケガをした方や妊産婦など、歩行や体勢保持に不安のある方にとって、自立した生活を送るための重要なサポートとなります。設置場所や種類、選び方などを参考に、ご自宅に合った手すりを選んで、安心・安全な暮らしを実現しましょう。
「バリアフリー」という言葉は、英語の「barrier(障壁)」と「free(自由)」を組み合わせた造語です。本来は、建築用語として、道路や建築物の段差など物理的な障壁を取り除くことを意味していましたが、現在では、障害者や高齢者だけでなく、あらゆる人が社会参加を阻害される要因となる「あらゆる障壁」を取り除くことを意味するようになっています。
バリアフリーの重要性
バリアフリーは、障害者や高齢者にとってはもちろんのこと、すべての人にとって、より快適で安全な生活を送るために不可欠なものです。具体的には、以下のような効果が期待できます。
- 移動のしやすさの向上: 段差や傾斜の解消、手すりの設置などにより、車いすや杖を使う人、足腰の弱い人でも安全に移動できるようになります。
- 情報の取得のしやすさの向上: 点字表示、音声案内、字幕付き映像などにより、視覚障害者や聴覚障害者でも必要な情報を得られるようになります。
- 操作のしやすさの向上: ユニバーサルデザインの家具や家電、使いやすい表示パネルなどにより、誰でも扱いやすい環境を実現できます。
- 心理的な負担の軽減: バリアのない環境は、誰もが安心して過ごせる空間であると同時に、社会参加への意欲を高める効果も期待できます。
知っていますか?街の中のバリアフリーと「心のバリアフリー」
政府広報オンライン(https://www.gov-online.go.jp/)より抜粋
手すり:バリアフリーの具体例
手すりを取り付けることは、バリアフリーを推進する具体的な取り組みの一つです。手すりにより、階段や廊下、トイレ、浴室などの段差を安全に昇降したり、立ち座りをしたりすることが可能になり、転倒やケガのリスクを軽減することができます。
手すりには、介護用、補助用、折りたたみ式、据え置き式など、様々な種類があります。設置場所や利用者の体格に合わせて、適切な手すりを選ぶことが重要です。
バリアフリーは、障害者や高齢者にとってだけでなく、すべての人にとって、より快適で安全な社会を実現するための重要な考え方です。手すりを取り付けること以外にも、様々なバリアフリーの取り組みがあります。一人一人がバリアフリーについて理解を深め、誰もが暮らしやすい環境づくりに貢献していくことが大切です。
手すりの用語解説手すりとは、橋、階段、ベランダなどの段差や傾斜場所で、歩行者が転倒や落下を防ぐために設置される柵や横棒のことです。高欄とも呼ばれ、木製やステンレス製など、様々な素材で作られています。
手すりの種類
手すりには、用途や設置場所に合わせて様々な種類があります。
- 介護用手すり: 太くて丈夫な作りで、しっかりと体を支えることができます。主に高齢者や障害者向けの施設や住宅に設置されます。
- 補助用手すり: 細くて目立たない作りで、インテリアにも馴染みやすいです。主に健常者向けの住宅や店舗に設置されます。
- 折りたたみ式手すり: 使わない時は折りたたんで収納できるので、省スペースです。狭い場所や一時的な使用に適しています。
- 据え置き式手すり: 工具を使わずに簡単に設置できるタイプです。賃貸住宅や仮設的な使用に適しています。